今の関ジャニだから好きになれた
一応関西に住んでいるので、関ジャニを昔から応援している人は一定数周りに居ました。SMAPではキムタクよりしんごちゃんを良しとし、嵐では松潤より大野君ファンであることが良しとする空気の中高生時代、つまりは「正統派王子様よりちょっと外した感じのアイドルが好き」という雰囲気だったと思う。大野君は正統派王子様だろ!!というファンの方には申し訳ない、一般ピープルの視点を語っています。
そんな中で関西という地元に根差したようなアイドルグループがジャニーズにいるので、青春のすべてを売れない芸人に捧げていた私から見ても、学校内の空気は嵐と関ジャニの二強だったように思います。
裏付けとして放送部に所属していた時は後輩からの熱い支持を受け、体育祭で
1、1・2年男子50m競争「ズッコケ男道」
2、1・2年女子50m競争「浪花いろは節」
3、3年男子50m競争 「無責任ヒーロー」
4、3年女子50m競争 「Wonderful World!!」
~
14、2年男女大縄競技 「イッツ マイ ソウル」(当時のブログより抜粋)
は流していました。走る競技に「ズッコケ」なんて曲入れるんじゃないよ!!
ここまで色々後輩に指南してもらって、身近にも感じていたはずですが、正直あの時に聞いた関ジャニの曲ってものをほぼほぼ覚えていません。確か「関ジャニはカップリングがいいんですよ」「アルバム聴いてみてください!」と言われたことは覚えているけども、表題曲で好きにならないのにアルバムを聴いても無意味だと思って借りなかった筈です。でも表題曲でイロモノというイメージがついて買わない人ってかなりの数いたんじゃないかなあ。私はロン毛ばっかりいるアイドルはあんまり好きじゃないとか言って借りなかったけど。
だから2016年の「罪と夏」「NOROSHI」は一年に一気に出してくれてすごく嬉しかった。私にとってシングルで間違いなく惹きつけられた年だった。とにかくノリノリアゲアゲで調子乗ってみんな楽しもうぜ!な夏うたに、一気に渋く着物風衣装を着てバンドでなあなあに済ませる我々をを歌って狼煙を上げる。ハイとローを一気に見せつけてくれた。*1ここまで幅があるならもっと曲を聴いてみたいと思わされた。おっと「パノラマ」の名前は出すんじゃないぞ。
「なぐりガキBEAT」の特典で大倉さんが今はグループとしては上昇していないとき(意訳)と語っていたけど、自分が好きになった時分が低迷期とはとても思えない。ずっと好きだった人からしたら低空飛行しているように見えるんだろうか?そんなことない。今の関ジャニだから応援したいって思えるよ。
だからさあ、
もう歌番組で「無責任ヒーロー」と「ズッコケ男道」ばっかり歌うのやめてよ!!!!
ずっと過去の栄光にしがみついてるみたいじゃん!それしか代表曲ないみたいじゃん!!
正直に言うよ、飽きるよ!もういいよ!ていうかファンじゃなかった時からアレばっかりなイメージだよ!!
*1:もしかしたら同じような年が以前にもあったかもしれないけど。アイドルそこまで追っかけていたわけでもないし、ここ数年はパーソナル陣地だった芸人さんの解散危機だったからさ。
罪と夏にハートの防波堤を越えられた話
詳しい歌詞はこちらを参照ください。
2017年2月現在、関ジャニシングルA面で一番好きなのが「罪と夏」。この曲で『関ジャニ、今好きになってみてもいいかもしれない』と思えた。ので、ブログを始めた際は何らかの機会に書きたいと思っていたんですけど
こちらに私に言いたいこと全て書いてあったので非常に悩んだ。歌詞についてもMVについても、なんなら女子の合いの手いらんだろって不満まで書いてある。やっぱりずっとファンの人でも思いますよね!私初めて聞いた当時(はっきり覚えてる、FNS歌謡祭での披露でフルで歌ってくれたことが嬉しかった)すっげーノリノリでテンションアゲアゲで楽しいのに女子の合いの手ってファンの方冷めちゃうんじゃないのかと勝手に心配してたからね!!
この方だけでなく色んなブロガーさんも話題にしていて、うおーやっぱりいい歌なんだ。私間違ってないって確信しました。そこも踏まえて書きたい。そんなわけでこのブログは『良い歌詞なのに他のブログで比較的フィーチャーされない曲』のテーマを掲げて歌詞解釈を書いていたけども、あっさりテーマ壊します。だって書きたいんだもん。好きだもん「罪と夏」。今冬だけど。
ではいきましょう。
「罪と夏」はタイトルから察せられる通り非常にノリノリで調子こきな男性がアバンチュールを夢見てパッパラパーになる曲です。こうして書くと節操のない歌だ。冒頭歌詞の
来たぜ夏!来たれ SUNSUN水着ーナ
の部分から海でナンパする気満々の男たちが簡単に想像できる。そのまま海で女性に微笑みかけられて彼らは一気に恋に落ちてしまいます。これ一番Aメロ一行目でもう愛のビーナスを見つけてしまうので思わず笑ってしまった。お前ら早いなと。
出てくる女性はどんな彼女なのか具体的な特徴を書かれることは少ないけども、「やんちゃユアバディ」と書かれているので多分デブです。二番では「くびれ想像しちゃう」って書いてあるしたぶん今くびれないんだろう。でも歌詞を見る限り結構誘われているのでモテるデブ。ここはアフリカかな?私たちデブにやさしい関ジャニ。
そんなデブ専の関ジャニは一貫してハイテンションに、サビも最高に声をあげてビーナスを口説こうと必死になります。ここで面白いのが自分たちを『俺ら』と呼ぶのにビーナスに喋りかけるときは『僕』に変わるんですよ。いいね、自分たちだけでは何とでも大きくなれるけど、ビーナスを前にしちゃうとどうしてもへっぴり腰になっちゃう。2番サビ最後でも
サマーガール 君が今選ぶなら
「そりゃ僕だぜ?」…とか無理だしな
と歌われています。君たち冒頭部分の自信満々な態度はどうなったんだ。
真夏の俺らは罪罪罪なのさ
一夜限りの過ちでも …ほら夏だしさ?
こんなこと言っといてこの体たらく。いや、完全な調子こきになり切れないところがこちらをくすっとさせます。一夜限りと言っといて二番サビではもう
ヤダ! 君が八月泡沫の夢なんて
とか駄々をこねてしまうところとかさ。一夜で終わる気全くなし。なんだ「ヤダ!」って。さっきの威勢の良さはどこ行った!違う意味で威勢がいい!
結局この夏でビーナスをモノにできたかどうかはハッキリしていません(一夜限りの幻でも~と歌っているから、もしかしたらアバンチュール成功かも)。でもヘタレな感じと調子こきな態度が終始交差して、聞いていて飽きない歌詞。あとそこまで考えなくても楽しめるアップテンポ。
大好きです。
余談ですが、この曲で初めて関ジャニのPVをFULL視聴しました。サビ前の「真夏の俺らは罪罪罪なのさ~」部分、サングラス姿でどアップの映し方は思わず唸ってしまいました。「おお~」とかなんかそういう批評的な感じでなく「うへぇ~~!」みたいな。曲にピッタリなナルシストぶり。こういう勘違いしちゃったような(しかしジャニーズなのであながち勘違いでもない)男大好きです!リアルでいたら難破船に沈めたくなりますけど!
なぜ関ジャニはもっとシブがき隊を歌わないんだ
液晶の前の関ジャニファンの皆さん、シブがき隊と聞いてまず想像する曲は何ですか。「スシ食いねぇ!」?まあそうでしょう。関ジャニ何度かカバーしてるし。そこはいいや、じゃあ次何思い浮かびますか。「シブがき隊の曲って言ったらそれしか知らない」今回はそんなあなたに向けたエントリです。
関ジャニは他のジャニーズのカバーをかなりしてくれている印象です。他のジャニーズのライブはほとんど見たことないので、「いや、この子らもめっちゃくちゃカバーしてくれてるんだよ!」というグループがいたら教えてください。私は関ジャニはよくカバーしてくれていると思う。
でも昔のジャニーズを知っているファンなら分かってくれると思うけど、昔のジャニーズ曲は本当に有名な曲しかやっていないの。それこそ私たち若いファンも知っているような曲しかしてくれないの!だからシブがき隊になるとさ、「スシ食いねぇ!」しか歌ってないの!!
なんで!?シブがき隊には「挑発∞」っていう素晴らしい曲があるのに!!
歌詞としては今まで札付きのワルだった男が恋して更生するっていういつものシブがき隊の歌詞です。シブがき隊の歌詞は非常にシンプルですからね、ワルが人を好きになって更生するか更生しないかで大体説明できます。
で、この歌の最大の特徴が
信じていいの…なんて やめろよ
感じてハートがちぎれそうさ
もう迷わないぜ 抱いてやる!
っていうセリフです。このあとサビ行って無限大っつー歌詞のところで手を大きく無限大の形に回して歌います。ほら!聞きたいでしょ関ジャニでこのセリフ!!
個人的には「信じていいの…~」は錦戸さん、「感じて~」が丸山さん、「もう迷わないぜ~」が横山さんだと嬉しい。錦戸さんはシブがき隊終盤期のヤックンの髪型に似ていたことがあったこと、丸山さんはフックンと似たような立ち位置ということ、横山さんは一番こういうセリフ言ってきゃーー!!って叫ばれたときの反応がよさそうだからです。でもキャラ的に横山さんより錦戸さんや大倉さんが叫ぶのが無難な配置かな。モッくんは一番人気だったし格好いい人がやった方がよいのかも。渋谷さんはあんまりキャラじゃないから私には想像しにくいです。安田さんはいっそノリノリで言いそうだから逆にいいです。
あとはねー、それこそ今の人には知名度ほぼないのは分かっているけど「トラ!トラ!トラ!」を歌ってほしい。
http://j-lyric.net/artist/a02541a/l0061ef.html
こっちのワルは更生しません。彼女の不倫相手になってます。うーんそうですね、「WASABI」の二人が恋愛として発展したらこんな感じかなってイメージです。
絶対「WASABI」の二人はいい関係になるとは思えないんだよな~~~。だって彼女がアホだもん。絶対地雷女の臭いするじゃないですか。でもどこかの(男性の書くブログだったかな)記事には
本当はずっと好きでした 呆れるほどに一途でした
が免罪符になっていると思っているところがすごくずるい、だったか何だったか、そんな感想を書いている方が居て、は~そういう考えもあるのね、と感心した記憶があります。男性の方もいかんのね。そりゃどっちもいいとは思ってないけど。
…そうだ「トラ!トラ!トラ!」の話でした。ここでも語りがあるんですけども、
そんなに強く抱いちゃ 傷が残るわ…
の部分を錦戸さんに歌ってほしい。私はおそらく錦戸さんにヤックンパートを歌ってほしいんですね。でも似合うと思う。きわどい歌詞を関ジャニに歌ってほしい。ワルぶってたり粋がっていたり、歌に出てくる登場人物の性格は正直関ジャニに被るところもいっぱいあるから。
まあこっちは私の完全な趣味として、ぜひとも関ジャニに挑発∞を歌ってほしい……
一秒KISSをあえて今考える
詳しい歌詞はこちらを参照ください。
さて一秒kissです。関ジャニを好きな方なら分かる通りそろそろ「古い」に分類されてしまう歌。THE・80年代のような直球な歌詞。一度聞いただけで分かるお話とフレーズ。私の大好きな系統です。
私一応歌詞解釈の記事を書く前は絶対ネット検索して、歌詞の感想なんかが多い曲は最初は書くの止そうと思ってたのに、一秒kissは全然なくて愕然としています。LIVEの感想はいっぱいあるんだけど。
物語の中に出てくる主人公とおそらく好きな女の子は高校生とか、少なくとも学生なのは確実。出かける前から「今日はキスするぞ!」と意気込んでいたんであろう主人公は、『午後から雨が降るという天気予報であえて傘を持たず、彼女の傘に入れてもらい、そこでチャンスをうかがってキスする』という計画を立てます。めっちゃ可愛らしい。「彼女は天気予報さえ見ないずぼら女」という私のようなパターンを考えないところが可愛らしい。そういう子を選んでないだけかもしんないけどな!!
でも、所詮予報は予報。なかなか降らない雨に主人公は焦り出していきます。苦肉の策で時間稼ぎに映画まで観たくせに、空はきれいな夕焼けになってしまっています。
心はどしゃぶり つらいぜ
と続いて2番のサビに入り。この言い回しが妙に好きなんですよ。知らない人は本当知らない人ですがお笑い芸人にライセンスの藤原さんっているんですけど
「後輩を遊びに誘ってみたら、皆AGEAGELIVEに出るという。 気分はSAGESAGE」
というような夏休みの日記を披露するトークライブがあって、それを凄く思い出します。マジでどうでもいい思い出ですけど。(後これは本当に聴かなくてもいい話なんで飛ばしてもらって構いませんが、AGEAGELIVEっていうのは渋谷の∞ホールで開催されていた若手お笑いLIVEでした)
とにもかくにも一介の高校生が晴れ渡った空を見て「心はどしゃぶり」と表現できる語彙力?瞬発性?いやこのフレーズを思い浮かんだのは野村義男さんであって高校生じゃないのは百も承知ですが、私が高校生でこのフレーズ思いうかんだら絶対自分天才と思ってにやけますね。
話がそれていく。もどします。
この歌の主人公の可愛いところって言うのが、高校生、おそらく初めて付き合った彼女(彼女でもない女子といきなりキスしようとはならないよな?)と相合傘の中でしかキスできないという思いにガチガチにとらわれているところだと思います。いやキスしていいじゃん。それこそラブコメ観た帰りなら何なといい雰囲気にもなるでしょ。家に帰る時に送って最後にキスでもいいわけじゃん。何なら映画見てる最中でもいい雰囲気になったらキスするバカップルいるじゃん(私はああいうの見ると後ろから椅子を蹴り上げたくなります!!!!!!)。でも主人公は自分が立てた計画通りに進行できずに焦るわけです。
この一連の思考回路がもう、初めての彼女なんだろうなあとか、まだ初心なんだなあとか、緊張してんのかなあとか、いろいろ想像できてにやけてしまう。
ちなみに先にあげたライセンスの井本さんがどこかのトークライブで話してたけど、高校生時、デートするときは「今日キスするぞ!」と気合入れて行ったそうで、だからあながちこの歌の主人公が奇特なわけではないんじゃないかと予防線を張っています。主人公と井本さんだけだったらすいません。
歌詞だけでなく関ジャニ方面に話を広げると、この歌は結構メンバーが均等に歌割り振りされているイメージです。いつも渋谷さんと錦戸さんのツインがメインボーカルになっている印象なので、この采配は凄く嬉しい。グループ内格差は反対派です。
こんなふた昔前の王道ジャニーズを、サビで「キス!キス!」「ないないないない!」と合いの手で崩すのが関ジャニらしいっちゃらしい。あれがあるから砕けた感じで入りやすいっすよね。
こんな感じですごくいい歌なんですけど、ブログでは結構パフォーマンスに筆が行きがちになるんでしょうか。
皆歌詞解釈ブログ書こうよ~~~
どうして十祭のtornにあそこまで興奮できるのか
そもそも関ジャニの曲「torn」は錦戸亮と大倉忠義のユニット曲だ。関ジャニの正統派ビジュアル担当の二人組だからか、その当時の関ジャニシングルでは想像しがたい正統派恋愛ソング。余談ですけど初期のころの大倉さんのLIVE映像を見るに結構正統派なアイドル演ってますよね。初めてのカウコンだったかで「君たちの初めてもらっちゃった♡」とか言ってた。
大体関ジャニの曲でいいのってアルバムとかB面(古)に入っていることが多くって、でもそのいい曲を聴くためには表題曲に興味を持ってもらって買ってもらわなくてはならず、戦略としては効率が悪い気もしますよね。私は特にシングルはよほどのことがない限り買わないもので。LIVEの円盤貸してもらわなかったら一生涯知らなかった曲ばっかりです。でもその円盤一枚で関ジャニが気になりだして結局こうしてブログを書いているわけですので、布教活動ってつくづく侮れないっすよね。
話がずれました。
「torn」自体の歌詞はなんてことないんです。なんかとりあえず女の子傷ついてんなみたいな。癒してあげたいけど触れないんだ~~みたいな歌詞。だからこれは錦戸さんと大倉さんのセクシーな歌い方とダンス、二人の絡みを見るための歌だと解釈しています。実際伏し目がちに流すように踊る二人に歓声を上げるファンも多かったと思う。私は円盤でしか見たことないんだけど。
で、十祭ですよ。関ジャニ10周年を記念してユニット&ソロ曲をメンバーシャッフルして披露しようって企画で、錦戸さんを横山さんが、大倉さんを村上さんが披露したんですね。ファンの間では『ヨコヒナ』と呼ばれる二人。別名夫婦。新規の私には「なんでヒナヨコではないんだろう」って訊いちゃいけない風潮があります。なんか理由あるんすか。教えてください。まあ、その二人が披露しているDVDを見せてもらったんですけど、初めて「torn」いいんじゃね?って心が動いたんです。
正直正規メンバーの「torn」はどこにでもあるジャニーズの歌、しかもB面らしいB面ってイメージがぬぐえませんでした。関ジャニには正統派なジャニーズの歌も数あるけど、関ジャニだからこういうパフォーマンスになっているんだな、というか、関ジャニらしさとジャニーズらしさが共存している曲に大概なっているんだけども、この曲はKAT-TUNの誰か2人がやってもいけそうじゃないかとか予想できるんですよね。曲自体はセクシーで、関ジャニの中でセクシーな曲を歌うならまあこの二人だろうなとも予測がつく。でも別にセクシーなジャニーズは他グループにもいるわけです。
それが横山さんと村上さんでは二人の曲になってた。正確には、彼らは慣れない表現に一生懸命自分たちを落とし込もうとしていた。
村上さんは普段はおよそセクシーなダンスとは程遠い踊り方をしているし、横山さんはそもそもあまりダンスが得意ではない。それでもこの曲をちゃんと表現しようと、生真面目に既存の振り付けをすべて踊ろうとしていました。
同じ曲をずっと踊っていると、どうしても表現を変えようとしたり、緩急をつけるためにここは流してもいいんじゃないかと判断したり、歌に集中して少し踊りを休憩したりすることは必ずあるんですよ。ファンはそういう「時間の経過で生まれる成長」って大好物じゃないっすか。でも、二人の「torn」はそれが一切なかった。体がしんどくなって踊りがおろそかになることはあったかもしれないけど、二人ともこっちが一目でわかるくらい『一生懸命』踊ってました。特に村上さんなんてすごく必死に。君絶対振りの”タメ”とか頭にないよな。全部全力。そこがすごくいいんだけどさ。
自分たちの歌でないからこそ、既に錦戸さんと大倉さんの「torn」で完成されているからこそ、ある意味稚拙で不格好な十祭の「torn」は鮮烈に私に映りました。
歌い方も全部全力、そりゃそんな力んでたら君の心も焦がしちゃうわと思うほど一生懸命で、でもそこにずっと注目してしまうくらい、彼らは魅力的に見えました。
AKBグループをプロデュースする秋元康は、曲のイメージと全然違うメンバーをキャスティングして、その曲にあうように頑張っている姿をファンに見せようとすることがままあるんですが、確かにその戦略効果絶大だわと実感できる3分間でした。
WASABI歌詞解釈~聴かないなんてダントツ言わせたくないフレーズ~
詳しい歌詞はこちらでご確認ください。
関ジャニの曲は韻を踏んでいたり、ともすればギャグすれすれの歌詞にしていることが多いように感じる。そこら辺は関西人グループのお笑い感を残しつつ、私からしてみれば「なんじゃこの変なタイトル!聞いてみよ!」になるタイトルで嬉しいんだけど、逆にタイトルで敬遠されることが多いのも事実じゃないでしょうか。もったいないよね。この路線は外してほしくないけど。
で、WASABI。私の大好きな「一秒kiss」*1のように、非常に分かりやすく歌詞にストーリーが載った曲になっています。
主人公は彼氏のいる『君』が好き。二番の
「もうちょっとカレを信じてみるね」ってダントツで言わせたくないフレーズ
とあるので、きっと『君』の彼氏は浮気癖があったりするんでしょう。彼氏との愚痴をずっと携帯で聴かされ、しまいには「安心する」という評価までいただいてしまっている立場で、主人公はずっともやもやしています。いつ告白するか?今でしょ。もうcan't stop me! でサビに入ります。
ここのサビに入る部分はいつ聞いてもワクワクしますね、「うお~~今からサビだぞ――!!」ってなる、非常にいい盛り上がり方。
誰かのもんだってかまやしないよ 好きになっていいじゃん
君の胸に 不意打ち WASABI
これが一番のサビ。がっつりストレートパンチのような歌詞が痺れます。ま、つまりは横恋慕しようとする男の話なんですけど、ここまでに葛藤を詳しく書いていて、Aメロなんて結構愚痴っぽい喋りかたなんですよね。だからここのボリュームが上がったさびで感情が爆発しそうになっていると理解できる。
そんで、次の同じリズムのところは『映画さながらそのままWannabe』と来るんで「おお~そこで韻踏むのね」とちょっと嬉しくなる。いやいつもダジャレが好きなわけじゃないですよ。全然期待していなかったところにふっと入れられると興奮するじゃないっすか。
サビは一番も二番もストレートで非常に強く歌われているもんで、こういうストレートな「Zokkon命(シブがき隊)」みたいな歌詞が大好物な私はワクワクしちゃう。おお、やったれやったれ!!と思う。所詮他人事なんで。自分の話だったら絶対やめろって言うと思うけどさ。
しかしこの歌も主人公は『君』のことが好きだから、基本愚痴っていても「そこがまたいい」的なスタンスなんですよね。
正直女友達じゃなくて男に彼氏の相談したり、「安心するの」って思わせぶりなこと言ってみたり、何より二番のサビで
君も実はあながち WASABI?
と主人公に思わせている時点で一応女性の目線から言わせてもらうとこいつ確信犯じゃねえのって感じなんですけど。
あの…申し訳ないけど…キープされてるんじゃないかな……。
だって毎回彼と寄り戻してるのに今主人公に「イケそうなんじゃ!?」って思わせちゃう女ってモノホンの天然か遊び人かのどっちかだよ…!!
とはいえ主人公は「どうなったって後悔したくないんだよ」って言っちゃってることですし、どのみち告白すんじゃないかな。自分の恋愛偏差値は多くない代わりに友人たちの惚気と愚痴を聞きまくってた私の経験から、横恋慕で付き合い始めたカップルってまた浮気して別れるよってアドバイスしたいです。
*1:多分こんどこちらのエントリも書く
Kicyuの歌詞を考えたらもう意味が分かんないよ
詳しい歌詞はこちらをご参考ください。
関ジャニを好きな人なら個性的な歌詞を好んで聞いてる人も一定数居ると思います。思いたい。自分がそうだから。
横山さんが作詞した「Kicyu」は、キスとチューの違いが分からなくなった幼い主人公が「もうどっちでもいいわ!Kicyu!Kicyuって読もう!!ほら早くしようや!!」と女の子にキスを迫るエロガキの歌なんですが、おそらく横山さんの作詞は計算もなく直感で書かれているため、結構ツッコミどころが多い。
一番Aメロで
子どものころ学校の帰り道
ヒラトツツジを君とよく吸ってたね
とある通り、「今」歌っている登場人物『僕』は大人なわけですが、ヒラトツツジを一緒に吸っていた=間接キスしてたんじゃない!?と興奮した主人公は一気に子供のころにタイムスリップして、一番サビで
君も僕も 子供だからchuなのかな
と歌い始めます。いやお前はもう成人してるよと突っ込むも良しですが、多分ここではまあ男は永遠に少年って言うよなと思っておいてほしいんじゃないかと解釈しておきます。
2番も大体おんなじ感じで昼の顔と夜の顔でキスとチューは分かれるのかな?いやちゃうやろと一人ツッコミしているかなり妄想力の激しい主人公ですが、サビの「Kicyu」がキャッチーで細かいところは気にならなくなってくる。私の歌詞解釈は思いっきり重箱の隅をつついているやり方ですが、この歌は些細なことを気にしなくてもすっと入ってくるシンプルなストーリーで*1聴いていて歌いたくなるメロディーライン。作曲したのは安田さんだそうですが、すごく相性のいいコンビですよね。
さて、Cメロ。
目を閉じると君の顔 忘れようと思うほど
その口に触れたいよ
ギュッとして 強くして ずっとして 好きって言って
あの娘よりも
最後の「あの娘よりも」と歌っているところから、おそらくこれは主人公が好きな『君』視点だとうかがえます。今までずっと歌っていたのは主人公の独りよがりな「Kicyuしたい」って欲望だけだったのでまったく『君』の主張が見えなかったんだけども、Cメロで『僕』と同じくらい『君』も好きだって分かるんですね。
良かったね、『僕』。
…と、書いていて気づきましたが、歌詞「あの娘よりも」と書いているということは『僕』は既にCメロで歌っている『誰か(『君』以外の可能性も多大に含む)』以外にもう「ギュッとして強くしてずっとして好きって」言っているということになるんですか??
え、こいつなんだよ。
ただ主人公は女の子とKicyuしたいだけなのか?それとも、『僕』と『君』の二人以外の全く関係ない部外者が、勝手に『僕』の口を想像して妄想しているだけなの??
ただの可愛らしい歌だと思っていたのがCメロに入って一気に不穏な空気になります。最後のサビで謎は解明してくれるのか!?
君も僕も子供だからchuなのかな?
もう意味が分かんないよ
うるっせえええええええええ!!
こっちが意味分かんねえよ!!!!!!
こうして考えるとホラーなテイストも交じった複雑な歌です。
ちなみに私はKicyuの製作メイキングは視聴していませんので、あっさりそういうところ喋っているんだとしたらすいません。
*1:何やかんや言って主人公は女の子のことが好きでキスしたい